天然足湯

日和(ひより)山
ゴーと音を立てながら蒸気を上げている日和(ひより)山(左写真正面)。
この活火山の影響で日和山麓にある大湯沼と奥の湯は、現在も硫黄の臭いを辺りに漂わせながらこんこんと湧出していてここ、登別温泉の湯元にもなっている。
大湯沼
大湯沼(左写真)は、日和(ひより)山が噴火したときの爆裂火山跡で、周囲約1kmの沼だ。
沼底では、132℃の硫黄泉が激しく噴出しており、流れ込む水を40℃以上に温めている。
奥の湯
奥の湯は石水亭の湯元だ。(左写真)
湯沼から湧き出ている源泉を一旦沈殿槽(右写真)で汚れを取り除き、ここから貯蔵タンクへ湯を送っている。
大湯沼川自然探勝路
地獄谷・大湯沼までは、車で廻ることは、もちろんできるが、時間のある時は、自然探勝路を歩いてみよう!
大湯沼川自然探勝歩道は片道15分の散策路。
この道沿いに天然の足湯が造られたと聞いて、早速行ってみることに。
大正地獄
大湯沼川自然探勝歩道入口から木で造られた階段を下ると左手に大正地獄と名付けられた湯の沼がある。
大正地獄は、不規則な温泉湧出をしており、時には枯れてしまうこともあるという。
枯れた湯釜に新しく湧出した湯は透明で、やがて青色、白色、ピンク系、灰色、黒色と変化する。
今回は、グリーン色をした湯を見ることができた。
黒く変わる段階は、湯に含まれる硫黄が鉄と化合して黒い硫化鉄に変わっていく段階と考えられている。
しかし、大正地獄は、気まぐれで黒い湯は滅多に見ることはない。
新名所!天然足湯
大正地獄展望台を過ぎると湯気を上げながら流れる湯の川がある。
大湯沼から流れ出ている湯がそのまま川となっているのだ。
上流部の川岸に造られている石の階段を降りて湯を触ってみると、かなりの熱さだ。
湯煙を上げる湯の川は、正に温泉情緒豊な風景。
さらに下ると湯の川を利用した足湯ができた。
丸太で造られたベンチがあるだけの正に天然の足湯。
ベンチは数ヵ所あり、左写真の小さな湯の滝がある所で約45℃と熱め、下流に行くほど温くなる。
自分の好みに合った湯温で浸かれる。
散策路を歩いて疲れた足を癒すのには、最高の足湯だ!
天然足湯を堪能し大湯沼川自然探勝歩道のゴールを目指すと右手に木造の小屋が見えてくる。
この小屋は、先に紹介した石水亭の湯元である奥の湯の沈殿槽から送られた湯を一旦この貯蔵タンクに溜めている。
貯蔵タンクに溜められた湯は、再び石水亭の建物横にあるポンプまで送り、石灰分を含んだ砂を一度、ろ過機で取り除いてから空中大浴場の浴槽へ、紅葉館1階の露天風呂『ヌプルの湯』へは、源泉そのままを浴槽へ注いでいる。
大湯沼川自然探勝歩道のゴールは、石水亭及び紅葉館へと続く道路に出る。
トレッキング気分で石水亭の湯元を探索してみのもいいだろう。
次のページは、その石水亭館内の紹介をしよう。

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